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上関原発について by 広島で出会った僧侶の岡本さん

 上関原発について by 広島で出会った僧侶の岡本さん


7 generations walkが広島で出会った僧侶の岡本法治さんの文です。
このような問題についてづっと活動されてきた岡本さんの文は分かりやすくまとめられています。
転載歓迎ということで掲載させて頂きます。
ぜひ、お読みいただければ幸いです。



上関原発について

 拝啓 このたびは、山口県上関町に中国電力によって建設されようとしている上関原発についてお伝えしたく、筆を執りました。

 結論から申せば、上関原発は瀬戸内海全体の死滅をもたらすものです。

 原発は、生じるエネルギーの三分の一しか電力に変えることができず、残りの三分の二は海水で冷やさなければなりません。つまり「原子力発電所」ではなく、「海水温め装置」です。取り込んだ海水よりも7℃高い、塩素処理された海水が、昼も夜も流されるのです。現在日本の全ての原発の温排水の量は、年間750億トン、これは全河川の流量の五分の一に当ります。

 上関には、137.3万キロワットの、国内最大級の原発が二基建設予定です。毎秒190トンの膨大な温排水が流れ続けます。広島県の太田川は年間水量の平均が毎秒80トンですから、上関には太田川のような流れが2つ以上できることになります。取り込まれた海水の中にいる魚の卵やプランクトンなどは、ほとんどが死んでしまいます。

 瀬戸内海は、水深が平均38メートルの浅い海であり、海水が入れかわるのに一年半もかかる閉鎖的な内海です。上関は九州と四国と本州の境にあり、太平洋の黒潮が入ってくる要所に当ります。そこに「海水温め装置」が建設されたら、周防灘だけでなく瀬戸内海全体が大きく影響を受け、生態系も変わってしまいます。広島のカキや海産物にも、大変な被害が予想されます。

 NHKの朝のドラマ『鳩子の海』で紹介された上関周辺は、瀬戸内海に残された美しい海です。建設予定地の田ノ浦は、体長2メートル弱の小型のクジラ「スナメリ」の瀬戸内海最大の繁殖地であり、国の天然記念物カンムリウミスズメなどが住む、世界遺産ともいうべき貴重な環境ホットスポットです。この場所が埋め立てられたら、ナメクジウオやヤシマイシン近似種など、希少な生物が生きる環境を奪われてしまいます。数億年かけて、今の姿になりました。それが人間の欲望によってひとたび絶滅すると、その種は二度と生き返ることはありません。

 今年の10月には、生物多様性条約 第十回締約会議(COP10)が、名古屋で開催されます。議長国である日本が、この瀬戸内海の豊かな生物多様性の環境を破壊してもいいのでしょうか。
さらに、その場所は『伊予灘および日向灘周辺地震特定地域』に当る、地震の多発地帯です。文科省は、海底活断層の最初の調査地として、すぐ西の岩国活断層を指定しました。立地にふさわしい場所とは思えません。地震によって原発が壊れたら、80キロしか離れていないヒロシマは、二度目の被爆地になります。少なくとも西日本は人が住むことができないでしょう。

 原発は、二酸化炭素を出さないクリーンなエネルギーであると宣伝されています。しかしそれは運転するときに出さないというだけで、実際はウランの採掘、精選の過程や、運転後の廃炉や放射能のゴミを管理する中で、大量のCO2が出ます。さらに膨大な温排水は、海水に溶けこんでいるCO2を放出させ、地球温暖化を促進させます。

 国や電力会社は、電力の三分の一をまかなっているのが原発であると言っています。しかしこれは、原発がいったん稼働すると止めることができないからです。一日止めると、数億円の損害になります。したがって火力や水力を休ませて、原子力発電を用いているのです。実際には日本では、夏の暑いときの数時間以外は、原発がなくても電力は足りています。いま中国地方には島根原発しかありませんが、点検不備のため運転を停止しています。それでもこの夏の酷暑に電力が不足するということはありませんでした。つまり、中国地方に原発は必要ないということです。

 原発よりも、ニューヨーク市や横浜市ですでに実用化されているガス複合発電(内燃のガスエンジンと外燃の蒸気タービン複合型)にすれば、建設費用も安く、安全で、エネルギー効率もいいのです。横浜の場合、八基で原発三基分の発電量に匹敵します。

 そのほか太陽光発電など、環境にいい発電も開発されています。日本もスウェーデンのように、自分が使用する電力が何から作られたものか、ひとり一人が選べるようにすべきでしょう。

 原発の寿命は、数十年といわれます。厚い鉄の原子炉も、大量の放射能を浴びるとボロボロになるからです。現在日本には五十数基の原発が稼働していますが、そのうち十一基は三十年近く動いて、寿命を迎えています。原発は廃炉を決めても、現代の最高の技術をもってしても、解体が難しいのです。しかも解体すれば、膨大な高レベル放射能廃棄物が出ます。その捨て場所は世界中どこを探してもありません。原発が、トイレのないマンションに喩えられる所以です。

 原発は廃炉だけでなく、運転しているだけで、毎日放射能を帯びた大量のゴミが出ます。中には、放射物を入れたドラム缶の側に五時間いたら、致死量の被爆をするようなものもあります。そんなドラム缶が、すでに全国で八十万本以上溜まっています。

 一九八二年に、日本政府は六十万本のドラム缶を、南太平洋の一六〇〇メートルの海底に捨てようとしました。それに対して、グアムやサイパンの人たちが反対されたので、断念しました。深海水は、二千年かかって地球を一周します。もし捨てられていたら、深刻な放射能汚染の被害を世界中にもたらしていたところでした。
捨て場所がないので、それを青森県六ケ所村に持って行って、三〇〇万本のドラム缶を三百年にわたって管理するそうです。一体誰がその管理をするのでしょうか。それは未来の子供たちに、負の遺産を押しつけるものです。

 日本中の原発から出るゴミを再処理して発電に使うのが、青森県にできた六ヶ所再処理工場です。この工場は、原子力発電所が一年間に出す放射能の量を一日で出すというすさまじいものです。つまり青森の六ヶ所村には、いままでの原発が三六五基作られたようなものです。建築費用は、解体費用まで予定して十九兆円ということで、世界中で一番高価な建物です。しかも事故続きで、本格稼働できないでいます。別の試算では、最終的には百兆円になるだろうとも言われています。だから「原子力発電所はエコである」という宣伝は、おかしいのです。六ヶ所再処理工場が本格的に稼働すると、青森県から千葉県に至る日本の東海岸は、徐々に進む深刻な放射能汚染によって、海産物はだんだんと食べられなくなります。

 上関原発の埋め立ての説得に来られた中国電力の職員は、「原発は、安全です」と言いました。安全ならば、電力を使う広島に作ればいいはずです。わざわざ遠くに作り、危険な電磁波を出す送電線を引く必要はありません。安全ではないから、お金で人の心を買おうとするのです。

 原発にある高い排気筒からは、これ以上気圧を封じ込められなくなると、放射能を出しています。その周辺に住んでいる人たちは、知らないうちに放射能をあびて被爆しています。そのために、白血病などの健康被害があり、流産の危険性も増えているといいます。

 原発によって被爆した労働者は、45万人を超えました。原発での全被爆量の96%が、電力会社の社員でない、下請け孫請けの人たちです。電力会社は、働きにこられた農業や漁業の従事者に、5時間かけて「原発は安全である」と洗脳教育をおこなっています。そしてガンや白血病、悪性リンパ腫、骨髄腫、心臓病などの病気になっても、因果関係が証明されないからといって、労働災害などの認定を受けることはまずありません。つまり原発は、そこで働く人や周辺に住んでいる人たちが必ずヒバクシャとなることによって成立している、非人道的な発電なのです。

 瀬戸内海の周防灘に浮かぶハート型の島である祝島からも、十数名の方が原発に働きにいっておられました。その人たちが、上関に原発が建設されるという話が持ち上がった時に、村の一軒一軒に原発の危険性を説いて回りました。もし原発が安全ならば、その人たちこそ賛成派になられるはずです。

 こうして九割の島民の人たちが、十億円の保証金も受け取らずに、二十八年間にわたって原発反対の運動を続けておられます。今ではほとんどの方が、高齢者になられました。

 上関原発の問題は、祝島の人たちだけの問題ではありません。少なくとも瀬戸内海に面した、大分県・福岡県・山口県・広島県・岡山県・兵庫県・大阪府・愛媛県・香川県・徳島県の十県にまたがる広大な環境破壊の問題であり、生存権を奪われる重大な人権侵害の問題です。
どうか上関原発について、反対の表明をしてくださいますよう、お願い申しあげます。


                                    合掌 

二〇一〇年八月三十日                
東広島市  岡本法治拝
各位様

9月30日 37日目 都祁 〜 京田辺
伊川くんのところで過ごした3日間もあっという間に過ぎて出発の朝です。
毎日移動、移動のウォークですが、こうして一カ所に留まれるうれしさもみんな感じ、伊川くん、塚ちゃん、リオくんの笑顔とお茶畑に癒されました。ありがとう。

今日は、自然の恵みである雨です。
雨の日は、歩いていると視野が狭くなるぶん、内面的で集中できやすい。
雨も雨で楽しいウォークです。

笠で頭が濡れないだけで、本当に歩きやすい。

途中の山を越えるとこんな景色が。
遠くに見えるだけでは、わかりませんが、奈良の山には不法投棄のゴミが本当にたくさんありました。
法律では取り締まっていますが、まだまだ問題は残っているようです。
きれいな自然の中に、捨てられているゴミを見ると心が痛みます。
この山の上に降った雨は、ゴミを抜けて山に沁み、その水が街まで流れてくるのです。
山の問題は、水も街もすべてに影響してきます。

私たちも、もっとゴミの出ない生活を心掛けていこうと思わずにはいられません。
また売られている製品もシンプルなパッケージや、自然に分解できるような素材を使ったのものを使うように変換していかなければ、これから自然をどんどん壊していってしまうばかりです。

まずは、知ることと、自分の行動を変えていくことから始めよう!

奈良市にやってきました。

ちょっと休憩。朝ごはんに、塚ちゃんとリオくんがにぎってくれたおにぎりをいただきます。
ありがとうね。

奈良公園。鹿です!
鹿がたくさんいます。

東大寺の大仏殿。
ほんとうに大きい。昔の人は、山の中を旅してきて、この都の大きな建物を見て、きっとすごくびっくりしただろうなぁ。
人は、機械を使わなくても、道具だけで、こんなこともできる技術があるんだなぁ。


どんどん歩いて、京都に入りました!

木津市に入ると、田んぼが続く道が続いていました。

国道は避けて、山田川の横を歩いて行きます。

祝園駅でお昼休憩。

そして、30キロ程歩いて、京田辺へ着きました!

今日、お世話になる亜紀ちゃんがBig SmileとHugで迎えてくれました。
ありがとう!

亜紀ちゃんが子供のころは、ここも一面緑で、なんの開発もされていなかったそうです。
電車に乗っても、みんなどこの誰かわかっているくらいの小さな町だったのに、今ではこうやって、大きな道路も通り、斜面が全部削られて宅地になってしまった。
沈む夕日を眺めた山の景色も、今ではコンクリートで塗り固められています。

写真の亜紀ちゃんは、みんなに会えてうれしくて満面の笑顔で指さしてくれていますが、開発が進んで、自然が壊され、また人のつながりが薄くなっていったことが残念だと話してくれました。

今日は、神田家にお世話になります。


夕食は、亜紀ちゃんのお母さんが、餃子の具を作っていてくれて、みんなで包みました。
お母さんの手さばきと速さにはかないませんが、みんな、なかなかの腕前です。
みんなで作るとすごく楽しい。

「スタミナをつけてね」というお母さんのお心遣いで、餃子とバンバンジーの大ご馳走です!

ほんとうにうれしい!

神田家の末っ子、マルチーズのジュリちゃんも、たくさんのwalkerに大興奮。
私たちがワイルドな匂いがするのか、靴下に夢中で、いたずらっ子のジュリちゃんは、くわえて離さず、遊んでいました。

また、おばあちゃんも私たちが来たことを喜んでくれました。
第二次世界大戦の頃は満州にいらして、おばあさんの経験では、当時、中国の方がとても親切にしてくれたと教えてくださいました。何のための戦争なのか、戦争をしてはいけないと私たちにメッセージをくださいました。

3世代の女性におもてなしされ、7世代もそんなに先のことではない!と実感。
お腹もいっぱい、癒されました。
ありがとうございます。

9月29日 36日目 都祁 農業体験
今朝も、きれいな朝です。

1週間くらい一緒に歩いたマッポンさんが静岡に帰るということで、サークルをしてお見送りです。
ひとり、減っても増えても、雰囲気が大きく変わるのがウォーク。ひとりひとりが影響しあっているんだなと感じます。

今日は、畑の草引きと土手を作る作業をします。
伊川くんに作業の説明や畑の歴史などを聞きます。

畑の草引きチームは、玉ねぎの芽が出てきたばかりのところの雑草を抜いていきます。
小さな小さな雑草の芽ですが、今抜いておけば、このあと自然にしておいても、玉ねぎの芽が負けずによく育つそうです。

細かい作業ですが、大切な行程です。
間引きもして、作物が育つ間隔を整えます。
こうした地道な作業があって、立派な野菜を食べさせてもらえているのですね。

土手チームは、土手を作る場所をまず草刈りします。

モグラの穴などに雨が流れたりして土手が崩れるので、それを防ぐための水の流れ道を作ります。

泥んこで楽しそうなミリちゃん。

顔に泥を塗って遊んだりして。

だいぶ形になってきました。

ここで一息。
お茶休憩。

青空がきれい。

お昼御飯は、伊川くんの作った枝豆と、さっき間引きした春菊などを胡麻和えにしました。
大地のちからをダイレクトにいただいて、食べると元気!になります。


午後からは、昨日とは違う茶畑へ。
ここは、伊川くんがこの村で農業を始めたとき初めて借りた畑。10年間、無農薬、無肥料の茶畑です。
こちらでも除草のお手伝い。

帰り道、お米を収穫したばかりの畑も見せてくれました。
今まで、他の作業が忙しくお米を作れなかった年もあったそうですが、今年は作れた!
お米を育てるには、夕日がよく見える田んぼがいいそうです。
この畑も西向きでよく実っていました。

収穫したて、生米の味見。
甘くておいしい。

6時ごろに戻ってきたのですが、すっかり真っ暗で、日が短くなったのを感じます。
夕食もにぎやかに、わきあいあいといただきました。

夜、伊川くんが紅茶とウーロン茶をいれてくれました。
香り高く、心がこもっているのがわかるお茶です。


そして、自然農について、今回の農業体験について、みんなの感想をシェアしました。

自然農のように、昔から培われてきた農業のやり方、里山の暮らし方は、電気やガスなどに頼らず、自然に周りにあるもので循環できている智恵でした。歩いていて気づいたことも同じで、車や電化製品は便利だけれども、それがあるのが普通の基準ではない。ほんの50年前は、そういうものがなくても暮らしていけていた。あれば有り難いけれど、なくても、暮らしていける生活がスタンダードで、そこから未来を考え、どんな生き方をしていくのか考えたい。
今、日本人がしているような浪費した暮らし方を世界中の人がするとしたら、地球が5個分も必要になるという統計がでている。
人間の利益や便利さを優先して、今の生き方をどうやって維持するかを考えるのではなく、昔の知恵や今の技術を織りまぜて、自然が循環する規模の暮らしをしていくことが大切です。

実際に実践して、暮らし、生きている伊川くん。
私たちも話して、方向性がとてもクリアになりました。生き方を通してでしか、方向性は変えられない。
話して、学んだことを実際に行動にうつしていこう!

ありがとうございます。

9月28日 35日目 都祁 農業体験
今朝はこの地域でよく食べられているという茶がゆをいただきました。
4合くらいのお米で、13人くらいがお腹いっぱいになってしまう。
おいしいし、大勢のwalkなどには最適な朝ごはん!

都祁村は大和茶といって、昔からのお茶の産地です。
今日は、農業体験ということで、伊川くんの茶畑の除草を手伝いました。

無農薬、無肥料の自然栽培で育てているこのお茶は、もとは手入れがされずジャングルのようになっていたところを伊川くんが今の姿にまでしたそうです。

自然農と自然栽培、最近よく聞くようになってきた言葉ですが、この二つは少し違います。

自然農というのは、土を耕さず、手入れも草刈り程度で、できるだけ手を加えず、自然の力に任せた農です。また、農を生業にしようというよりは、他に仕事があっても、野菜やお米を自給する生活に適していて、生活の中に自然そのものの力を感じて生きると元気になるという心理療法的側面もあります。

自然栽培というのは、無農薬、無肥料ですが、除草や耕すことをして作物が育つのを助けるやり方です。農業で食べていくのには、やはりある程度の収穫が見込めないと難しい。そのための工夫をしたのが、自然栽培です。

ちょうど、お茶の花が咲いていました。
初めて見ましたが、とても可憐なお花です。香りもすごく上品で、気高い感じ。

蕨やツタの植物を取っていきました。
この蕨の根っこが大きくなるとわらび餅などに使えるそうです。

みんなでやれば、ぐんぐん作業も進んでいきます。

ちょっと休憩。
おいしいお茶に癒されます。

お昼休みの前に、畑にニラとアサツキを取りに行きました。
この畑の野菜も自然栽培で作っています。

今取ったお野菜をすぐ調理するなんて、ほんとうに贅沢です。

ニラ玉とおうどんをみんなで、いただきました。
おいしい!

午後からも、また同じ茶畑に戻って作業。

だいぶ、すっきりしました。
この茶畑全部の除草が終わったので、やり切った気持ちよさがあります。


夜は、奈良で農業など様々なことをしている伊川くんのお友達をたくさん呼んでくれて、お好み焼き交流会!
なんと、伊川くんが育てた麦をその場で小麦粉に!そんな新鮮なお好み焼き、食べたことなかったです。

台所でみんなわいわい。働ける男子率高し!

居間がいっぱいになるくらい大勢で、おいしい夕食を楽しみました。

その後は、トークサークルをして、祝島のことをシェアし、奈良のみんなの意見なども交えて原発のこと、残していきたい未来のことを考えました。

やはり、お互いコミュニケーションをとって、心を通わせることが、いろんな問題にも関心を持つことにつながるのではないか。無関心だから、他人事になってしまうのではないかということを話しました。

奈良で助産婦をしているサヤカちゃんは、「前は、祝島や原発のことも全然知らなかったけれど、友達からそのことを聞いて、徐々に現状を知るようになり、祝島のドキュメンタリー映画「ミツバチの羽音と地球の回転」を見て、もっと知りたくなった。」とシェアしてくれました。

自分の友達から話を聞くと、テレビから聞くよりは、もっと近く感じられる。近く感じられれば、自分で調べてみたり、情報にも敏感になったり、身近な問題として感じられるようになってくる。
ほんとうのメッセージが届くつながりは、そういう地道なつながりなのではないかと思います。

今日も、濃くよい出会いがあって、とてもうれしいです。
ありがとうございます。

9月27日 34日目 筒井 〜 都祁
筒井駅近くの伊川くんの畑を午前5時に出発!

だんだん夜が明けてきます。

うつくしい夜明けです。

今日は、まっすぐ西に、あの見えている山を越えていきます。

田んぼを抜け、道なき土手を上り、川岸を歩きます。


虹が!
ちょっと写真では見えないかもしれないでうすが、右側の山から出ている虹がうっすらと輝いています。感謝の気持ちで、レインボーソングを歌いました。うれしい気持ちで歩いていきます。

山の中を抜けていく気持ちの良い道です。

秋ですね。
コスモスがきれいです。

朝晩は冷えますが、太陽が昇ると歩くと少し汗ばむくらいです。

一休みして、また歩きだします。

こんなにたくさんの彼岸花が一斉に咲いているのを見たのは初めてです。

お地蔵様が並び、日本昔話に出てきそうな景色です。

ススキが素敵です。

そんなきれいな景色の中にも、奈良は植林が盛んだったのか、間伐が必要な森がたくさんありました。
奥の方は、もう真っ暗で、下草はなく、生きものの気配がありません。
木も細長く、少しの風でも倒れて崩れてしまいそうです。

統計の数字だけでは、ぴんとこないかもしれないけれど、実際こうして歩いていると間伐が本当に必要な山だらけなのが実感できます。

今日も青鷺の姿が。
木のてっぺんにとまる姿が、かっこいい。

ぐんぐん歩いて、もうすぐゴールです。
夕方5時ごろ、健一自然農園の伊川くんのお宅に無事到着しました。

少し休んだ後、夕食の準備です。
釜戸のある素敵な台所。薪でご飯を炊いてくれました。家中に木を燃やす良い匂いがします。
伊川くんのお家は茅葺きの古民家で、とても落ち着きます。

夜は、夕食をいただいた後、伊川くんが農業に携わるようになった経緯や10年の農業経験で学んだことを話してくれました。

伊川くんは、高校生の頃に学校教育や社会のシステムに疑問を感じ、赤目自然農塾に通い、自然農を学び卒業と同時に農家になりました。

まず農を始めるために里山に入って最初の課題は、畑を借りることです。伊川くんの住む都祁村は、農家の方が高齢化し空いている茶畑や畑がたくさんあります。
でも、空いていても、信頼関係がないと借りるのは難しい。
伊川くんは、まず自分の足で、何度も通い地元の方とお話したそうです。
また、畑は空いていても、住民の方は市内へ通勤されていて村自体は過疎化しているわけではなく、空家などはあまりありません。村に住む家を探せたのは、畑を始めて3年後のことで、それまでは、ずっと通って畑をしていたそうです。

今、伊川くんのお茶は認知され始めていますが、自然栽培をしながら、流通を確保し、人件費も払えるようになってきたのは、ここ2〜3年だそうです。

ここまでくるのには途中、流通を開拓するのに忙しすぎて、なかなか畑に入れず、近所の農家さんに心配されたときもあったと話してくれました。農業をするには、ただ野菜やお米をつくればいいのではなく、会計から事務、営業まで一つの会社では分担してやるようなことを一人でできなくてはならないのです。

また、今の農業のシステムは、設定されている作物の値段が安く、規模を大きくすればするほど、労働時間は増加し、農機具や労働力を導入すれば、その費用や人件費がかさみ赤字になってしまう。帰農したいと思う若者がいても、一人の時はよくても、結婚して家族をもとうとすると、なかなか家計を支えられないのが今の現実だそうです。

誰もが帰農できる環境ではなく、栽培技術の才能と体力があり、人当たりがよく、積極的に売り込む力があり流通が確保できる一部の恵まれた人でないと農業を続けていけない。これでは、農業人口が減っていっても疑問がありません。

伊川くんが農業を続けているのは、自然栽培で農家としてやっていけるという一つの成功事例を作ることによって、農業をしたいと思っている人たちの足がかりになればという強い気持ちがあるからです。そして、これからの農業が自然栽培で当たり前というようになっていかないと、自然や里山は守れないということを肌身で実感しているからです。

彼の熱く、まっすぐな気持ちを聞いていると、こちらまで、「よし、がんばっていこう!」という気持ちになります。

明日は、そんな伊川くんの畑で農作業です。
気持ちよく迎えてくれて、ありがとう。
今日も、よい1日でした。
9月26日 33日目 大和郡山 〜 筒井
朝も里山自然農協会のみなさんと集合!

今朝は、奈良民俗博物館を見学です。
ここには、この地域で使われていた農器具などの展示があります。

流れていた大和のお茶の歴史のビデオをみんなで真剣に見ています。

実は、俵を織る器具を始めて見ました。

博物館の中にある古民家の中で、昔話の朗読を聞きました。
訪れた人でいっぱいです。


うろこ雲。秋の空です。

民俗博物館から畑に向かう道。

畑に亀が。
無農薬、無肥料の土地が安全だと、よくわかっているのでしょうね。
この畑には、虫や生きものがたくさん帰ってきています。

お昼は、薪でバーベキュー。
薪で焼くと、いっそう食べものがおいしくなりますよね。


この紫のきれいな花はホテイアオイといって、1日しか咲かない花で、咲いているのを見られることはとても珍しいそうです。

その後、除草のお手伝いです。

刈った草は、その上に重ねておきます。
それが、朽ちて土の栄養になっていく。持ち出さず、入れず、その土地のバランスは、その土地で、ちゃんと保たれているという考え方です。

天気もよく、畑にいるのが気持ちいい日でした。
夕方4時ごろまで作業をして、今日の宿泊地まで移動です。

本当に、お世話になりました。

みんなで見送って下さいました。

今日は、これから5キロ歩いて筒井駅の近くにある伊川くんの畑にテントを張らせてもらいます。
約1時間くらいのショートウォークなので、みんなリラックスして歩きます。

この大和郡山は、金魚の養殖で有名ですね。
金魚ってこんな、シンクロナイズドスイミングみたいに群れて泳ぐんですね。
金魚鉢に2匹くらいが泳いでいるイメージしかなかったので、こんな特徴があるとは知りませんでした。


畑に到着!
伊川くんは、この筒井で生まれ育ち、都祁に住むようになってからも、里山と街を農でつなげたいという思いがあり、縁あってこの畑を去年から始めたそうです。

借りた時には、雑草が生い茂っていたそうですが、今は、畑を浄化するために大豆を植えています。大豆は、土の中の窒素を増やす性質があり、土をよくしてくれます。土地を自然の状態に戻していくには、大豆を植え、次に麦を植えというのを繰り返すと効果的だそうです。

実は今、農業汚染というのが進んでいます。
汚染というとすぐ農薬を思い浮かべてしまいますが、いわゆる有機肥料と呼ばれているような鶏糞や牛糞なども大きな問題になっています。
詳しいことは、無農薬でリンゴを作って有名な木村さんの本にも書かれていますが、売られている鶏糞や牛糞は、完全に発酵しているものではなく未熟な肥料で、それが溜まることによって表面から30センチ〜40センチのところに肥毒層という冷たい土の層を作りだしているそうです。
江戸時代の頃なら鶏糞や牛糞も、本当にオーガニックだったかもしれませんが、今はその糞を供給している動物が食べている餌に、農薬や抗生物質などが含まれていて、その糞を土に混ぜることで、自然が分解するには複雑な構成になってしまうそうです。
本当は、糞が完全に乾燥し熟成するには3年くらいの時間がかかり、それでは商品としてコストがかかり過ぎ、成り立たないので未熟なままで売られています。完全に発酵した肥料は匂いなどがないのが特徴ですが、売られている物にはまだ匂いがあり、その過剰な栄養が分解されずに冷たい層を作りだすのです。

食物を作るには、火、土、水が不可欠ですが、その肥毒層があることで、地球のマグマから届く地熱が届かず、土の中の温度が下がり、作物の成長を妨げるそうです。

伊川くんのこの畑も、よく育っているように見えてもカメムシが大量発生し、収穫は見込みの3分の1くらいになってしまったそうです。多少の虫の被害があるのは普通でも、大量発生するのは異常で、土のバランスが崩れていて、過剰な栄養が茎から出て、虫を集めてしまうそうです。そうやって、植物は浄化を助けてくれているのですね。


夕食は、テントの中で、伊川くんのご家族みんなと、里山自然農協会の松川さん、深雪さんも来て下さって、walkerで作ったの中華丼と伊川くんのお家の夕食や松川さんが差し入れしてくださったおやきもあり、とてもにぎやかでした。

テントの中で、熱い話し合いになり、松川さんは、里山を守るため、手遅れにならないうちに、「今」、それぞれに活動をしているみんなが助けあって、つながっていく必要性を話されていました。

また、伊川くんのお父さんは昆虫の糞が作物の成長を助けるという実証をされており、おもしろいお話が聞けました。

今日も、満足な一日でした。
ありがとうございます。


9 月25日 32日目 大阪 〜 大和郡山
昨晩は、イベントが盛り上がって、寝たのが夜12時半くらいでした。
でも、今日も4時起床、5時出発です。

ハルさんに見送られながら、大阪の朝を進みます。

朝の眩しい月。

南森町から今日の目的地、大和郡山まで、ずっと東へと向かう感じです。


全然知らなかったですが、朝の大阪城はすごいことになっています。
年配の方々が、わらわらと集まってきて、ラジオ体操をしているサークル、歌謡曲を合唱しているところなど色々な集まりをしていました。とてもパワフル!
walkersもびっくりです。朝の挨拶もみなさん気持ちよく返してくださいました。

今日は、途中からヒロミちゃんのお友達のリュウちゃんが一緒に歩いてくれます。

大阪から奈良へ、鈴鹿山脈を越えて行きます。
気合いをいれて、オォー!

たくさん峠はありますが、暗峠(くらがりとうげ)を通ります。
なかなか急です。
今回のウォークで一番、急な山です。

向こうに大阪の街が一望できます。

でも、ほんとうに涼しくなりました。
「この峠をあの猛暑のときに登っていたら、本当に大変だったね」なんて話しながら一歩づつゆきます。

峠の手前に美しい棚田がありました。
何世代も前の人々が開墾し、こうして食べものを育める場所を残してくれて、私たちの命がつながってきたのですね。

奈良県に入りました!

峠を抜けたところにあるカフェで、売っていたトマトをいただき、今日の目的地である大和郡山はあの辺りだよと教えていただきました。

峠を越え、下っていきます。

今年は暑かったので、開花が遅かったですが、今歩いていると、いたるところで彼岸花が咲いているの見られます。
きれいですね。

今日、二つ目の峠越え!
地図では道として載っているのですが、整備されていないのか草が生い茂っていました。それでも、道は続いているだろうということで、前進!

今日は、2つも急な坂を登り、アドベンチャーな感じで道なき道を進んだこともあり、ちょっと足に疲れがでるwalkerも。
登りは息が切れしんどいですが、実は下りこそ膝を壊しやすく気をつけなくてはいけません。
そこで、昔の人が荷物を運んでいたように試してみようということになりました。
そこに大きな発見が!
こうやって、棒を肩に背負うと、なんと!全然膝に負担をかけず、かけ足でも下れちゃうのです。背筋が伸びるからか、手のバランスが取れるからか、理由はまだわからないけれど、ほんとうに楽になります。
やっぱり、昔から伝わる知恵ってすごいですね。

あの山を越えて来ました。
見ていると、遠くて高い感じがしますが、歩いているとちゃんと越えて行けます。


今日の到着地、

畑に到着すると、そこは縁日のようになっていて、里山自然農協会さんのみなさんが待っていてくれました。



みんなで、夕食。
たこ焼きや焼きそばを作って頂いて、まるでお祭りみたいでした。
畑で食べるご飯は、おいしい!

walkerもたこ焼きを焼かせてもらって、楽しみました。


夜は、松川さんのセミナーでした。
これからどうやって里山を守っていくのか、行政や政治など社会のシステムを変えていくことも含めて、具体的で実践的なお話に、目の覚める思いでした。
セミナーで聞いた内容はまたのちほど!


9月24日 31日目 六甲 〜 大阪
サラシャンティの清水さんご夫婦、釣ちゃんに見送られて出発!

今日は、六甲に住むタンゴさんも相生の日に続き、また一緒に歩いてくれました。

今日は、薄曇りで少し涼しいくらいです。

大きく新しい家が建ち並んでいる芦屋も抜けていきます。

朝晩は冷え込み、昼間との温度差が激しく、長袖が必要になってきました。
公園で、ごパンさんから頂いたパンを朝食に!
おにぎりちゃんが切っているのは、よもぎパン。香りがよく、おいしかった。
ありがとうございます。

尼崎で休憩。



大阪に入りました。



お昼には、御当地ものということで、たこ焼きを食べることにしました。
たまたま歩いていて発見した道の裏にあるたこ焼き屋さん。

ふわふわで、しょうゆ味やポン酢味など、いろいろな味をみんなで一粒づつ分け合っていただきました。
さすが、本場!

みんな大満足です。

大阪の商店街はアイデアでいっぱい

ここでは町中で占いが道端で行われていました。


ピースボートに乗っていたメンバーも多く、ちょっとご挨拶を!


山口県の観光案内所があったのでお話をしに立ち寄りました。


暫く町をあるいていよいよ今日お世話になるLotus Roots に到着しました。
大阪の町の中心の南森町にありますが、古民家を利用したお店は凄く良い雰囲気で
太陽光発電のパネルもあったりして、オフィス街でランチを食べながら、
何気に自然エネルギーや上関のことなど有用な情報が知れてしまうオシャレなカフェです。
ちなみにここの太陽光パネルは広島でお世話になったケケさんが設置したそうです。

店長のアキさんにも凄く良くしていただいて大歓迎していただきました。
ウォーカーの中にも祝島等の活動を通して知り合っていたメンバーもいて再会を喜び合っていました。
そんなあたたかい雰囲気のLotus Rootsさんに今日は泊めさせていただきます。




お店の中で到着のサークルを!

しばらく休憩してから、今日のイベント会場のチャクラさんへ
Lotus Rootsからは歩いて5分位のところにありこの辺りは良い感じのお店が
沢山あります。

今日はhalさんも来てくれるし、天空オーケストラの岡野さんも来てくれるし、
今回のウォークで要のイベントになると皆感じていました。早めに行って準備をします。

今日は皆一品持ち寄りということで、沢山みな美味しいものを持ってきてくれました。
これがホントにどれも美味しかった!
皆さんの暖かいサポートで歩かせていただいております。
いっぱいお結びがあって幸せ!

沢山ご縁の人が集まってくれました。嬉しかったです。
先ず、ネイティブインディアンのムーブメントに深く携わっている大先輩のhalさんと岡野弘幹さんを
ご紹介させていただいて、お話をしていただきました。

7 generations walk は Longest walk や Sacred run というインディアンの
ウォークの流れで始まったウォークです。

僕たちの前に多くの方々がいろんな思いでアメリカを横断したり、世界中を歩いていて
その思いやスピリットや精神を繋いで歩いてきてくださった方々がいるから僕たちも歩けています。

halさんは数々のウォークやサンダンスに参加されていて、日本でイベントがある時は歌っている姿を拝見していました。今年の2月にたまたま出会って、祝島からのウォークを提案して、縁を繋いで下さったのもhalさんです。
今回はせっかくhalさんや岡野さんが来て下さっているので是非お話を聞きたいということで
先ずご紹介させていただいてお話をしていただきました。

2000年のbig mountain へのウォークの話やいろいろなお話をしてくださいました。
そのお話から受け取る本気さと、誠実さと、精神的強さに皆刺激されたようでした。
halさんの思いに触れて、ウォーカーはウォークの意味の深さを更に認識し
これまでウォークに携わって来た方々の命がけの思いと祈りに触れて心が動いたようでした。

岡野さんにもウォークのお話やサンダンスに参加した時のお話、音楽を通して伝えてきたメッセージのお話を伺いました。
山田が初めてデニス師に出会った1999年のラインボーパレードの時も岡野さんがメインで歌って
メッセージを伝えていました。そのイベントに当時GOCOOのメンバーだった僕も参加させて頂いて
岡野さんやラインボーパレードからデニス師やAIMとのご縁をいただいたのです。
10年後にまさかこんな形でまたご一緒させていただけるとは思ってもみなかったのですが
なんだか僕としては凄く有り難い気持ちになりました。


お二人にお話をいただいた後、halさんにリードをお願いをして一緒にAIMソングを歌っていただきました。
これが凄かった。
halさんがドラムを叩きだした瞬間周りの空気が変わりました。
その強いスピリットに皆奮い立って、深く強い祈りのこもった歌を皆で歌うことができました。
命がけで伝えられてきた思いの一端を皆で感じられた瞬間でした。
ありがたかった。
僕たちはこんな思いの流れの中に身をおかせていただいています。


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山田も少しお話をさせていただいてトークサークルをしました。
ウォーカーを中心にお話が回り、それぞれの思いを話しました。
皆halさんや岡野さんの思いに触れて良い感じでお話していました。
トークサークルの最後に隼人君が歌を歌いました。

多様だよ!を歌い、上関の自然を讃えました。
あの奇跡的に美しい海に原発が建ちませんように!

皆楽しんでいました!

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休憩の後岡野さんが演奏して下さいました。
最初はインディアンフルートを吹いて下さり、その後はギターの弾き語りやインディアンソングなど
ウォークの時に歌っていた歌や、思い入れのある曲ばかりで心打たれました。
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やっぱり音楽を通して伝わる特別な思いがあります。
なんだか、素晴らしい景色が目に浮かぶようで、伝えて下さったことを深く受け止めました。


演奏が終わり最後は皆でサークルになりました。

halさんが最後にメッセージを伝えてくれました。

それは

「Walk in Beauty」

という言葉と

「Mother earth song」

という歌でした。


この言葉の意味はあまりにも深く大切です。
多くの方々がこの思いを胸に歩いてきました。
僕たちも深く思いながら歩くことによって、その意味を自分なりに理解していくのでしょう。

「Mother earth song」もこの歌を今回のウォークで皆で歌えるように練習しながら行くことにしました。
何度も歌いたくなる素晴らしい歌です。

とにかく今日のイベントで伝わったことはあまりにも大きく大切でした。
皆にもウォークのスピリットの流れを感じてもらえて凄く嬉しかったです。

よかった!
こうして、ちゃんと受け継がれてきた祈りや思いをリスペクトして歩いていきたいです。

今日はインディアンのスピリットを心から感じられた素晴らしい集まりになりました。

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素晴らしい場を提供して下さったチャクラの皆さまにご挨拶をして帰りました。
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今日はなんだか凄い一日でした。

伝えられた祈りに最大限のリスペクトを表したいです。

ホントにありがとうございました。



9月23日 30日目 神戸 〜 六甲
 朝6時、太陽のような笑顔の釣ちゃんがご出勤ということでお見送りしました。
神戸のオーガナイズに心をつくしてくれて、一緒に歩いてくれて、本当にうれしかったです。ありがとう。

「また、すぐにね。」と手を振ります。

朝、10時頃、新長田駅前から出発です。
お世話になった森本さん、柔和な佇まいで、話しているとこちらまでリラックスしてきました。ありがとうございました。

そして、今日は、祝島の出発のときに来てくれた、よっちゃんがまた戻って来てくれました。また、六甲の自然派カフェごパンさんも、開店準備が忙しい中一緒に歩いてくれました。

今朝は、大雨で雷も鳴っていたので、大丈夫かなぁ?と心配していましたが、出発のときには少し小ぶりになりました。

でも、考えてみれば、ウォークが始まってから1カ月弱、ちゃんとした雨が降らないというのも異常なのでしょう。

雨でも、雷でも、歩けば気づきがあります。

元町まで来ました。
神戸には、長い商店街がいくつもあって、アーケードでつながっています。

かわいらしい昔からのお店や港ならではのマリングッズを扱っているお店などもありまいした。

中華街!
休日で、お客さんも多く混んでいました。
観光ツアーのようにも見えちゃいますね。

お昼ごはんをぜひご当地の中華料理で!
とみんなわくわく。

真剣な表情!
ご飯は大切です。


見てください!
ウォークの王子、元ちゃんのこの笑顔!
有名な「老祥記」の小さめのジューシーな豚まんにご満悦です。

お昼ごはんをすませ、三宮のセンター街を進みます。
すごい人ごみで、みんな笠や旗を横目には見ますが、田舎の方のように誰も話しかけてきたりはしません。
歩く速さも早く、どんどん通り過ぎる感じです。
都会では、無関心になることに慣れ過ぎたのかもしれません。

7 Generations walkは、体験をもとに実感を伝えようというコンセプトでやっているので、デモなどのように主張して歩いていないので、一見何をしているのかは、話してみないとわからないところがあります。

この人が多い都会で、どうすればメッセージが心に伝わるのでしょうか?
駅前で歌ってみたらどういう反応なんだろうかと試してみました。

結果は、みんな、もっと遠巻きに通り過ぎて行きました。
まぁ、日焼けして笠をかぶっているグループがインディアンの歌を歌っていたら、関わらないようにしようとしても、そりゃ、おかしくないですね。

ティッシュのチラシ配りのように、上関原発のことやウォークのチラシを配っても、心には届かない。

歩きながら、もう一度、「歩くこと」、「メッセージを伝えること」の意味を考えて三宮から六甲に向かいました。

途中、神戸の鍼灸師、やまもとさんも六甲まで歩いてくれました。
途中の、春日神社の御神木、楠木です。
とても大きく立派な姿に、元気をもらいます。

そして、目的地ももう目の前、朝一緒に歩いてくれた、ごパンさんのお店の前を通りました。

おいしいパンや、おもしろそうな本がたくさん置いてあります。

パンとお水をいただき、とてもうれしかったです。

そして、また近くにある、釣ちゃんの務める美容室にも寄りました。
六甲道駅のすぐそばにあるSakura Tessen
心地よい水の音もする素敵な美容室でした。

そして、サラシャンティに到着。
こちらは、健康道場として、気功、太極拳などや、いろいろなイベントや取り組みをされています。
奥様の鈴木さんが、おいしい玄米と野菜たっぷりのおかずを作って待っていてくださいました。
みんな喜んでいただきました。
ありがとうございます。

そして、夜の交流会に来てくれたしんごさんからは手作りのお米をいただきました。
ありがとうございます。

夜の交流会には、walk9を歩いたリョウコちゃんも来てくれました。

メッセージを伝えるということについて、今日、三宮の街を歩いて感じたことをふまえてみんなで話し合いました。

伝える方法を考える場合どうしても簡単に多く伝えることを考えてしまいます。
でも、それは本当に伝えたことになるのでしょうか?
伝えるというのは、伝えた人が少しでも、心が動いて、何か行動してみたり、変えてみようとしてこそ、本当の意味で伝わったということではないのかなと思います。

深く伝えるために、私たちが今までしてきたのは
「歩いて一緒に体験する場を共有する」
「自分で実感して、それを伝える」
「自分自身が学んだことを実践して、存在を通して伝える」
などなど

心を開いて、そこからくる実感を伝えたいから。

たくさんの人に伝えれば、それが伝わったことになるのだろうか?
例え、一人の人にでも、深く伝わることで、その先がつながっていくこともあるのではないだろうか?

今まで7 generations walk がやってきたのはインスタントな情報を伝えるということではなく、実際出会うご縁を大切にして心から伝えるということ。
これからも、その事をもっと深めていこう!
もっと深める為に、一歩一歩を大切に、深く感じて行こう!
僕達は自然に生かされています。
その、自然に感謝し大切にするのは当然のこと!
これを破壊しても良いなんてことはないのです。

上関の原発の事やCOP10のことやいろいろなことを考えると状況は切迫しています。
でも、伝えることを急がなくてはなりませんが、焦ってはいけません。

この状況の中ですがインスタントな方向には走らず、自分たちのやるべきことを信じてこのまま迷わずさらに歩みを強めて行こう!
と皆で思いと方向性を確認できました。
良かった!

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

9月23日、今日は秋分の日で満月でお彼岸です。
なんて特別な日でしょう!
秋分の日は、太陽が真東から昇り、真西に沈みます。ですから仏教では西にいらっしゃる阿弥陀如来様とダイレクトにつながりやすい日だと言われ、修行するにはもってこいの日と言われています。

そこで、話し合いの後、もっと深く感じる一つの手段としてみんなで瞑想をしてみることにしました。
ロケット呼吸法といって、天台宗の堀澤祖門先生が教えていらっしゃる呼吸法をみんな実践してみます。
吐く息と一緒に身体の中をエレベターが降りて行くようにイメージし、仙骨でさらに息を吐いてロケットを飛ばすように深く呼吸する瞑想法です。
そして自然・宇宙と一体になってしまう!

短い時間でしたが、身体と心が一体と感じるのに、瞑想はとても有意義でした。


今晩は、秋分の日で満月になることって珍しい星の並びです。
近くの六甲八幡神社にお月さまを見に行きました。
ここの湧き水がおいしいと教えて頂き飲んでみると、ほんとうにすっきりおいしい。
さすが、六甲の水です。

今晩は、雲が多かったですが、風が強く、流れが速く、幻想的でした。
雲間に満月が出ると、眩しさに驚くほどパワフルでした。
満月の日に始まった、今回のウォーク。
もう、一ヶ月経ったことになります。

この間に出会った濃く、深いつながりと、与えていただいたすべてのことに感謝して、残りも歩いていきます。

ありがとうございます。



9月22日 29日目 江井ヶ島 〜 神戸
 朝早く、昨日のゴール地点江井ヶ島駅に戻り出発!
今日は、潮流発電を見に、淡路島へ向かうため、明石から高速船に乗ります。
江井ヶ島から高速船乗り場まで、約8キロ。
7時20分の船に乗れるよう、朝4時半から出発しました。

だんだん日が明けてきます。

美しく、ありがたい気持ちになります。

フェリー乗り場までは、ずっと海岸線を歩いて行けます。
気持ちがいい道!
向こう岸には、淡路島が見えます。

今日は、神戸の人たちをつなげてくれた、釣ちゃんも一緒に歩いてくれています。
彼女は、美容師さんで、祝島にも足を運び、大阪御堂筋を歩いた生物多様性パレードなんかにも参加しています。釣ちゃんの明るい笑顔に癒されます。


海岸線は、風が吹き気持ちのいい朝です。
この辺りは、たくさんのご近所の方が散歩して、海を楽しんでおられました。
「おはようございます」と声をかけると、みなさん気持ちよく返して下さいます。

旗を見て、どこから来たの?と何人もの方に声をかけていただきました。
チラシを渡して、原発のことを伝えます。

楽しく歩いて、朝の7時にフェリー乗り場に着きました。
子午線ラインと名付けられたこの航路、私たちもline Upしてみました。


船に乗って、淡路島へ渡ります。高速船で約13分。
あっと言う間に着いてしまいます。

明石大橋を抜けて淡路島へ。

岩屋へ着きました。
今日は、高知から来られた「土佐の山塩小僧」という四万十川の山あいで天日干しのお塩を作っておられる森澤さん親子やきらめ樹間伐をしているミアちゃん、奈良から来られた田川さんなども一緒に、潮流発電を見学します。

森澤さんが、土佐の山塩小僧を、暑い中、歩いていると塩分が減るだろうということで、わけてくださいました。みんなで早速味見をしてみると、大粒のキラキラした塩で、マイルドな味わいに元気がでました。天日干しだと、こんなに結晶が大きくなるものなのですね。


淡路島でも青鷺に出会いました。

今日、見学させていただく潮流発電を開発されている「ノヴァエネルギー」さんは、岩屋のフェリー乗り場から歩いて3分くらいのところにあります。

社長の鈴木さんに話を伺います。
鈴木さんは、ずっと海外航路のキャプテンをされてきて、海の流れをよく知っておられ、そこからヒントを得て、この潮流発電を開発されています。
エネルギー紛争などによって、戦争が起こらないよう、平和でクリーンなエネルギーを生みたいと熱く夢を持ったパイオニアです。

模型を使って、潮流発電の仕組みを説明してくださいました。

潮流発電とは、海流の流れる海面上に発電基地を設置し、年中不変で流れる3〜4ノットの海流を利用して、魚型プロペラのようなタービンを回転させて得る発電方法のことです。

潮流発電の特徴は

① 地球の公転を利用した安定した発電

石油やガスの枯渇が騒がれる近年、自然エネルギーを利用した発電が注目されています。しかし、風力発電や太陽光発電はそのデメリットとして、天候などによって発電量が左右される可能性があるということです。
潮流発電では、地球が公転している限り、潮の流れは変わらず、安定した発電が見込めます。

② 費用の軽減

大型原子力発電所は、1機の建設費が8000億円、約135万キロワットの発電が見込めます。

海流発電は、1機で5億円、2000キロワットの発電が可能です。
もし、800機設置した場合、4000億円で160万ワットの発電ができることになります。
費用が半分で、発電量は上回ることになります。

③ 自然環境への影響の少なさ

潮流発電は、大きな魚型のプロペラが、潮の流れが当たることによって回るので、水の流れよりも早く回ることはありません。ゆっくりプロペラが回るため風力発電などで問題になっているような低周波の問題は起こらないそうです。また、発電機は海底に杭を打ちつけて建てるのではなく、ブイで浮かすので、回収すれば、海中の環境に変化を極力与えないように考えられています。

鈴木さんは、ハチマキをして漁師さんに混ざり、毎日海に出て、潮流発電の実験、開発に力を注がれています。気取らない人柄が素敵です。


今、実験されているタービンを見せて頂くために船に乗らせてもらいました。

これが、長さ6メートルのタービンです。

中には水が流れる仕組みになっていて、見た目は大きなマグロみたいな感じです。
今は、停止しているため藻が付着していますが、回転すれば藻はあまり付かないそうです。

潮の流れを体感してみようと、沖まで船を進めてくれました。

出入港以外で、沖に出れば、免許がなくても舵を握ってよいそうで、おにぎりちゃんが運転!
うれしそうです。

沖に帰り、色々と質問しました。
まだ実験段階にある潮流発電ですが、可能性のひとつとして大きな希望を感じます。

お忙しい中、お時間をとって話してくださり、ありがとうございました。
潮流発電など新しいエネルギーの供給に注目していきたいと思います。
原発などに代わりえる、自然に負荷のかからない素晴らしい発電方法だと感じました。
気になる方はぜひこのノヴァエネルギーさんのホームページをチェックして下さい。



明石にまた、高速船で帰り、歩だしました。
港では、競りをしていましす。

明石と言えば、明石焼き!ということで、お昼御飯にみんなでわけて頂くことにしました。
その土地土地のおいしいものを食べるのもウォークの楽しみです。

11人と大人数なので、路上に椅子を出してもらい食べました。
だしにつけて食べるふわふわの明石焼き。
初めて食べるwalkerも結構いて、大感激!

東経135度線に立っている時計台。
ここが日本の標準時間ですね。

どんどん歩いて行くと、先程船で通り過ぎた明石大橋までやってきました。
高速船だとあっと言う間に感じましたが、歩くとやっぱり少し距離があります。
船って早いんだなと再確認。

今日は、とっても暑い!
9月下旬に入ったのに、まだ気温が30℃を超えています。

海岸近くの道を歩くと、古い塀が。
この近所に幼少から住んでおられたテツゴリさんが、この塀は昔の海岸線で、ここから先は海だったんだよと教えてくれました。
この塀の向こうは、今では埋め立てられ、アウトレットのショッピングモールやホテル、釣り堀公園などが建っています。
ここら辺では、もう自然の海岸線が残っていません。

途中、公園を通りすぎました。
関西大震災のモニュメントとして残されていますが、この丸い球は、右側の壁から地震の振動で転げ落ちたものです。

こんな大きなものが転げ落ちる。
歩きながら、テツゴリさんが、地震直後の神戸の様子を説明してくれました。


左右で、ついになっているこの飾り。
さっきの落ちていた玉も、本当はこういう形だったのです。

海岸線を過ぎ、長田地区に入ってきました。
この地域が、神戸の中でも一番被害が酷く、火事でほとんどの住宅は焼けてしまったそうです。
再建設の際、長屋などの小さな敷地の家は、区画整理や道路を拡大するために敷地の何割かを提供しないといけなかったそうで、再建することができず、また同じ場所に住めなくなった方も多くいたそうです。

見回すと、大きなビルや綺麗な新築の家が並んでいます。
古い家は、ひとつも残っていません。

地震のときのことを思いながら歩きます。

そして、今日のゴール、新長田駅前に到着です。
街の復興シンボルとして、何故か鉄人28号が。
巨大です。

テツゴリさん、また姫路のイベントに来てくれた井上さんなど、最後まで歩いてくださって、今日は、地元の話がたくさん聞けました。

新長田駅から新開地まで移動。
今日は、楽の森さんにお世話になります。
楽の森では、ヨガをしていたりやイベントスペースになっています。
木の床がとても気持ちの良い空間です。
1階が素敵なカウンタースペースになっていて、そこで楽の森の主催者森本さんの奥さんが作ってくださった酵素玄米と優しい味のダルスープをいただきました。
今日は、朝3時半起きで、到着が7時半ごろと、長い一日だったので、こうやって、すぐご飯をいただけることを本当に有り難く思いました。

そして、今日は中秋の名月!
みんなで白玉団子をつくって、感謝の気持ちを捧げました。
おいしかった。

雨がぱらついたりしたので見えるかなぁ?と思いましたが、お月さまもばっちり見えました。


夕食の後は、みんなでトークサークル、ボブ・マーリーの「One Love」を歌ったりして、まったりと時間を過ごしました。

素敵なスペースを提供して頂いた森本さんに感謝です。
ありがとうございました。