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9月27日 34日目 筒井 〜 都祁
筒井駅近くの伊川くんの畑を午前5時に出発!

だんだん夜が明けてきます。

うつくしい夜明けです。

今日は、まっすぐ西に、あの見えている山を越えていきます。

田んぼを抜け、道なき土手を上り、川岸を歩きます。


虹が!
ちょっと写真では見えないかもしれないでうすが、右側の山から出ている虹がうっすらと輝いています。感謝の気持ちで、レインボーソングを歌いました。うれしい気持ちで歩いていきます。

山の中を抜けていく気持ちの良い道です。

秋ですね。
コスモスがきれいです。

朝晩は冷えますが、太陽が昇ると歩くと少し汗ばむくらいです。

一休みして、また歩きだします。

こんなにたくさんの彼岸花が一斉に咲いているのを見たのは初めてです。

お地蔵様が並び、日本昔話に出てきそうな景色です。

ススキが素敵です。

そんなきれいな景色の中にも、奈良は植林が盛んだったのか、間伐が必要な森がたくさんありました。
奥の方は、もう真っ暗で、下草はなく、生きものの気配がありません。
木も細長く、少しの風でも倒れて崩れてしまいそうです。

統計の数字だけでは、ぴんとこないかもしれないけれど、実際こうして歩いていると間伐が本当に必要な山だらけなのが実感できます。

今日も青鷺の姿が。
木のてっぺんにとまる姿が、かっこいい。

ぐんぐん歩いて、もうすぐゴールです。
夕方5時ごろ、健一自然農園の伊川くんのお宅に無事到着しました。

少し休んだ後、夕食の準備です。
釜戸のある素敵な台所。薪でご飯を炊いてくれました。家中に木を燃やす良い匂いがします。
伊川くんのお家は茅葺きの古民家で、とても落ち着きます。

夜は、夕食をいただいた後、伊川くんが農業に携わるようになった経緯や10年の農業経験で学んだことを話してくれました。

伊川くんは、高校生の頃に学校教育や社会のシステムに疑問を感じ、赤目自然農塾に通い、自然農を学び卒業と同時に農家になりました。

まず農を始めるために里山に入って最初の課題は、畑を借りることです。伊川くんの住む都祁村は、農家の方が高齢化し空いている茶畑や畑がたくさんあります。
でも、空いていても、信頼関係がないと借りるのは難しい。
伊川くんは、まず自分の足で、何度も通い地元の方とお話したそうです。
また、畑は空いていても、住民の方は市内へ通勤されていて村自体は過疎化しているわけではなく、空家などはあまりありません。村に住む家を探せたのは、畑を始めて3年後のことで、それまでは、ずっと通って畑をしていたそうです。

今、伊川くんのお茶は認知され始めていますが、自然栽培をしながら、流通を確保し、人件費も払えるようになってきたのは、ここ2〜3年だそうです。

ここまでくるのには途中、流通を開拓するのに忙しすぎて、なかなか畑に入れず、近所の農家さんに心配されたときもあったと話してくれました。農業をするには、ただ野菜やお米をつくればいいのではなく、会計から事務、営業まで一つの会社では分担してやるようなことを一人でできなくてはならないのです。

また、今の農業のシステムは、設定されている作物の値段が安く、規模を大きくすればするほど、労働時間は増加し、農機具や労働力を導入すれば、その費用や人件費がかさみ赤字になってしまう。帰農したいと思う若者がいても、一人の時はよくても、結婚して家族をもとうとすると、なかなか家計を支えられないのが今の現実だそうです。

誰もが帰農できる環境ではなく、栽培技術の才能と体力があり、人当たりがよく、積極的に売り込む力があり流通が確保できる一部の恵まれた人でないと農業を続けていけない。これでは、農業人口が減っていっても疑問がありません。

伊川くんが農業を続けているのは、自然栽培で農家としてやっていけるという一つの成功事例を作ることによって、農業をしたいと思っている人たちの足がかりになればという強い気持ちがあるからです。そして、これからの農業が自然栽培で当たり前というようになっていかないと、自然や里山は守れないということを肌身で実感しているからです。

彼の熱く、まっすぐな気持ちを聞いていると、こちらまで、「よし、がんばっていこう!」という気持ちになります。

明日は、そんな伊川くんの畑で農作業です。
気持ちよく迎えてくれて、ありがとう。
今日も、よい1日でした。
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