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Dennis Banks Japan tour 2016 でデニス師から伝えられたメッセージまとめ

http://blog.7gwalk.org/?eid=1262621

 

Dennis Banks Japan Tour 2016 お陰様で無事に終了しました。ありがとうございました。

 

デニス師は精力的に愛とエナジーとユーモアをもって、各会場で、それぞれにメッセージを伝えてくださいました。

その中でもツアー中共通して伝えられた、芯になるメッセージを、通訳をしながら山田が一番近くで聞きながら書きとめたノートをもとにメッセージをまとめてみました。ぜひ、ご一読くださいませ。

 

  ☆ ★   ☆ ★   ☆ ★   ☆ ★

 

 

今、
私達は水を守る為に
スタンディングロックで戦っています。


スタンディングロックはノースダコタ州にあるスー族の聖地です。
そこにダコタパイプラインというオイルのパイプラインが通る計画があります。

 

(ピンク色がダコタパイプラインです。オイルが届けられる先がアジアにも向いているのがわかります)

その
パイプラインはスー族のご先祖様のお墓の上を通ることになっていまして
彼らはこの工事に反対しました。
そして、このパイプラインはミズーリ川の下を通ることになっているのですが
もしも、地下でこのパイプからオイルが漏れて川が汚染された場合
この川の水を利用している約1800万人の人に影響が及びます。

今年の4月1日からスー族の人達がここでキャンプをしてパイプライン反対の座り込みを始めました。
最初は20人だったのが1週間で約100人になり
今は9000人から1万人の人がそこでキャンプして活動しています。



これから冬が来ると、とても寒くなるのですが
工事が継続することを聞いて、私達もキャンプを続けることにしました。

そこには
多くの若者が集っています。
彼らはここに来るために、移動費や服や靴やいろいろなものを自分で調達してここに集ってくるのですが、一度ここに来ると多くの若者が帰りたくなくなってしまうのです。
もちろん、それはこの問題が重要であることも原因なのですが
沢山の部族の人達が集っているので
色んな祈りのドラムや歌を聞くことが出来るということも大きな原因と感じています。



そして、彼らが聞いてるのは、単にドラムや歌声ということではなく
かつて、ネイティブの戦士たちが発していた音を聞いているのだと思います。
彼らはそのことを感じていて
その音が彼らをそこから離れたくない気持ちにさせているのです。
集っている若者達の世代は
ちょうどかつてネイティブ達が成長し戦士になった世代です。

このスタンディングロックで戦士の文化が蘇っています。

(ネイティブの文化では戦士と兵士の違いを明確に認識し、戦士になることを奨励します。
兵士は命令に従い、人殺しでもなんでもする人。戦士は自分の心に従い他人の為に働く人を意味します)

私達オジブエ族は戦士達のことを
「オゲチダ」といいます。

 

オゲチダの役割は
コミニティーの為に木を運び、水を運ぶことです。
そして長老や病人や妊婦さんの為に狩りをし
食事を用意します。
太鼓を作ったり、薬草を取りにいったり
先見の目をもって皆の為に自主的に率先して働きます。
そして
コミニティーを敵や病気から守ることも大きな役割の一つです。
現在は白人社会がもたらした
酒やドラッグなどという問題を解決することも大切な仕事になっています。

 


そしてオゲチダイクエという女性の戦士達もいます。


彼女達は
シングルマザーや妊婦、長老や病人や助けが必要な人達の為に料理をしたりお世話をしたりします。
もちろん、村を病から守ったりするのも役目です。


私達オジブエ族、そしてオゲチダの人達には
生きる指針として伝えられている美徳があります。


それは
Respect (尊敬)
Love (愛)
Honesty (誠実)
Humility (謙虚)
Courage (勇気)
Truth (真実)
Wisdom (智慧)
です。


オゲチダになる為の規則や資格はありませんが、
このような美徳を持つ人をお手本にして生きることを求められ
実践していたのです。

 



私は世界中の部族もどのような美徳を持っているのか調べてみました。
北米、中米、南米の部族はもちろんですが
北極圏のサーミ族
日本のアイヌ、
オーストラリアのアボリジニ
ニュージーランドのマオリ族など
多くの部族に共通点がありました。

 



そして、もう少し調べて見ますと
日本の侍の美徳についても知ることができました。
(義 勇 仁 礼 信 智 など)

オゲチダの美徳と侍の美徳は特に似ているなと感じました。

何故、何百年も前から、何千キロも離れた、オジブエ族の美徳と日本の侍の美徳がここまで似ているのか?
私はその答えをあることをきっかけに見出すことができました。
それは、私達オジブエ族の民も日本の民も蒙古斑を持って産まれて来ることを知ったからです。
 

日本とオジブエ族の民
私達は同じDNAを共有していて、親戚なのですから
繋がっていて、同じ美徳を共有しているのだと思います。

 

今こそ、過去に忘れ去られてしまっている、美徳やDNAの記憶に手を伸ばし
それをまた目の前に持って来て蘇らせるべきなのです。


☆ 

 

最近は武士道という本を読んでいます。
その意義を学び深く共感しています。
しかし、その中にどうしても共感できない部分がありました。
それは女性に対しての考え方です。

戦争を基本とする文化は女性を虐げてしまうことが多いようです。
それは、日本だけでなくヨーロッパでも同じことが言えます。
アメリカに来た侵略者も同じでした。
男性中心の価値観で世界を征服しようとしてきました。

 



しかしネイティブは女性を中心とした社会が培われてきました。
クラン(氏族)とクランマザーによるコミニティー運営がその例です。

サンダンスなどの祈りや
生き方を通して
私達は女性を命を産み出す創造主として尊重し
全ての生命の中でもっとも聖なるものと考えています。

それは、人間の女性ということだけでなく
動物達や自然界に溢れる女性性も同じように考えています。

 



なので
私達は地球を母として尊重し
月を祖母として敬っています。


私達は皆、母なる地球の上に育まれている、同じ生命です。

 



私は
山の一部であり 川の一部です
海の一部であり 鷹の一部です
バッファローの一部であり
全ての動物や
鳥や魚や微生物
木々や草花の一部です

ですから
私達は
大地を守り
水を守り
空気を守らなければならないのです。

 



オゲチダの文化は今も生きていて

水を守る戦い
スタンディングロックは私達にとって大きな意味を持っています。


スタンディングロックが陥落することは
私達が倒れることを意味しています。
スタンディングロックが死にたえることは
私達が充分な活動しなかったことを意味し
私達の死を意味します。

私達はスタンディングロックを一人で死なせはしません。

私達とスタンディングロックは一つであり、私達自身なのです。

 



スタンディングロックと共に立ち上がりましょう。 

 

 

以上今回のデニス師のツアーを通して伝えられたメッセージを7G山田が書き下ろしました。

 

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今回のツアーを通して
スタンディングロックへの募金を集めましたところ
全体で
19万3千円の募金が集まりました。
このお金でデニス師が
スタンディングロックで活動している皆さんに
服や食料、セレモニー用のタバコなどを購入して届けてくれます。
ご協力ありがとうございました。

  ☆ ★   ☆ ★   ☆ ★   ☆ ★

 


20日にミノー君と
綾部で行ったスエットロッジの中で
Stand with Standing Rock
そして
Stand like Standing Rock
という言葉が思い浮かびました。

ネイティブは水の為に命の為に再び立ち上がりました。
私達は?
福島から放射能汚染水は流れ続けています。
リニアモーターカーの建設であちこちにトンネルが掘られ
危険のもとに聖なる山や自然を破壊しようとしています。
期限切れだった上関原発予定地の埋め立て許可が、何故か再発行され
この期に及んで、原発をさらに建設する流れがあります。
憲法の問題、戦争の問題

私は母なる地球の愛と
命としての誇りと共に
もう一度立ち上がろうと思います。

祈りと、共に、立ち上がりましょう!



これからも
デニス師やネイティブのスピリットをリスペクトし
Standing Rock もサポートしながら
7 Generations Walk の活動も充実させていきたいです。
ぜひHPをご覧頂きまして
一緒に活動していけたらと思います。

どうぞよろしくお願いします。

ホーミタクエオヤシン

山田拝

 

  ☆ ★   ☆ ★   ☆ ★   ☆ ★

 

スタンディングロックが如何に重要なのか?歴史的な見地からもデニス師が詳細に書かれた記事があります。

http://www.sfchronicle.com/opinion/openforum/article/Why-we-take-a-stand-at-Standing-Rock-10597021.php

ぜひご覧下さいませ。

 

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そして

金沢文庫のアサバアートスクエアでのイベントのスタッフをしてくれているハルカさんも

Japan Stands With Standing Rockというサイトを立ち上げて

日本の皆さんにこのことを知っていただき、理解していただき

サポートしていく活動をしています。

https://www.facebook.com/JapanStandsWithStandingRock/

デニス師とも意気投合しお互い協力しあっていこうということになりました。

ぜひこちらのページにもアクセスしていただけたらと思います。

 

  ☆ ★   ☆ ★   ☆ ★   ☆ ★

 

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お問い合わせ

7 Generations Walk 代表 山田圓尚
mail 7gwalk@gmail.com
web http://www.7gwalk.org/
 

 

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7Generations Walkの運営資金に是非ご協力下さい。
どうぞよろしくお願いします。
資金協力呼びかけページです。
http://blog.7gwalk.org/?eid=1262412
 

http://www.huffingtonpost.jp/2016/12/05/dakota-access-pipeline_n_13422492.html
少し前のニュースですが、米国陸軍省は当初のルート変更を発表したようです。
関連ニュースでは、退役軍人が先住民を守る「人間の盾」になったとのことで、
彼らが軍等に対して何らかのロビー活動もしたのではないかと、当方は推測致します。
(もちろん、それだけがルート改善を決めた要因ではないですが)
もっとも、しばらくはその発表をしっかりと履行してくれるかどうか等、
注視する必要がありますが。

このパイプライン問題に限らず、
米国先住民の人達に対する抑圧は今もまだ存在しますが、
彼ら以外の、退役軍人さんやユダヤ人団体、人権団体等の人々による、
自国内での浄化作用・是正志向のようなものは正常に機能してきていますね。

中国やロシア等の他の大国では、国家的事業・国策における先住民等の少数派への
配慮・尊重は殆どされませんので、そういった意味では、
それらの国に比べると比較的改善されてきていると思います。
津田 | 2016/12/24 19:59
補足: とうとう米国大統領に就任したドナルド・トランプ氏は
スタンディングロック・パイプライン計画を続行するようです。
政府・業者の動向に注視してゆく必要は依然としてありますが、
退役軍人(やユダヤ人団体)という、同氏の支持基盤である
政治的保守層と親和性のある人達が先住民の人達を
擁護するのならば、初期計画そのままで
押し進めることは考えにくいと、小生は考えます。

以上乱文、失礼致しました。
津田   | 2017/01/21 07:43
>初期計画そのままで押し進めることは
>考えにくいと、小生は考えます。
 ここ最近のニュースを見てみますと、当方の上記コメントは楽観的過ぎました。
残念ではありますが、これからもトランプ政権・事業者はDAPL計画を
強引に推し進めていくでしょう。

 しかしながら個人・小規模〜中規模な抑圧はありますが、
米国在住の小山エミさんらが懸念しているような、虐殺・強制収容等の
スー族&抗議者全体に対する大規模的弾圧は、
(同政権の発言・施政にはやや強引な点は認められますが)
米国は独裁国家ではないのでほぼ起こり得ないと思います。
自国民である特定の民族・集団への弾圧という政治的自殺行為をしでかしたら、
大統領らは間違いなく合衆国憲法に則って弾劾させるでしょうから。
津田 | 2017/04/26 20:22
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